最近よく耳にするパラレルキャリア。
本業を持ちながら、副業に限らずに、人生を豊かにする活動をパラレルキャリアと言います。
実践することで、利益が生まれたり、本業との良い相乗効果も生まれるパラレルキャリア。
終身雇用制度が崩壊して久しくなりますが、あなたも一つの収入源だけに頼っていたり、会社の衰退に身を委ねざるをえない状況から一歩抜け出す方法を考えてみませんか?
今回は、パラレルキャリアの始め方、そして自由な会社員を楽しむ方法について、まとめてみました。
パラレルキャリアとは
ここ数年、注目を集めている「パラレルキャリア」とは、20年以上前にオーストリア人の経営学者であるピーター・ドラッカー氏が、著書『明日を支配するもの』で提唱した生き方やキャリアについての考え方です。
平均寿命が延び、退職後に生きる時間が長くなった現代、「本業を持ちながら、第二の活動をすること」に時間を使うべきだとピーター・ドラッカー氏は述べています。
収入を得る営利活動だけではなく、ボランティアなどの非営利活動に参加することも含まれているところが特徴です。
ただ、営利に限らない活動とはいえ、ひとつの組織だけに頼らずに収入をアップすることが出来たら人生に余裕が生まれるのは確かです。
2016年にリンダ・グラットン著『ライフ・シフト』が日本で刊行された時も、大きく取り上げられたように、「人生100年時代」に伴い、今、誰もが働き方や退職後の人生を真剣に考える時がきています。
終身雇用や年功序列など、旧来の雇用システムに限界がきていることは、副業解禁が始まったことをみればわかりますよね!
パラレルキャリアと副業の違い
パラレルキャリアは、本業と同じパワーで取り組むことから、今までの本業のサブ的な位置づけの「副業」とは異なり、複数の仕事を持ちながらスキルを平行して磨くことから「複業」とも言われています。
会社員 × アルバイト
会社員 × フリーランス
会社員 × 個人事業主
などなど、会社員でなくても、派遣×フリーランス、主婦×個人事業主、など雇用形態などにとらわれずに、一つに限らずに、いくつかのを掛け合わせていくことで、自分だけのキャリアや働き方を作っていくことです。
絵が好きなら、会社員をしながらでも個展を開いてもいいですし、漫画を書いたり、服のデザインをしてもいいですよね!
副業と違い、自分のやりたいことを重視しながらキャリアを積み、収入も得るところが副業と少し違うところでしょうか。
価値観の変化に伴い、ライフスタイルもワークスバランスも多様化しています。
会社内だけでのキャリアアップや昇進することだけが、全てではないと思います。
一つの業種や会社に限らずに、外に目を向け、自身の可能性を試してみるのも悪くないのではないでしょうか。
パラレルキャリアの始め方!
収入の柱を増やそう
リーマンショック後に、アメリカで生まれた造語「セブンポケッツ」は、収入源を複数持つことによって安定化を図るというものです。
一つの収入源がダメになっても、他に幾つもの収入があったらどうでしょうか?
安心ですよね。
例えば、35万円の会社員給料が一つあるよりも、5万円づつでも別々に入る収入源があった方が、リスクの分散ができるという考え方です。
もしあなたの収入源が会社だけなら、その会社の衰退に身を委ねざるをえない状況ということです。これってちょっとリスクがありますよね?
もし今いる会社が副業を認めていなくても、将来、会社が生活の保証をしてくれることはありませんので、自己責任で準備は必要です。
年金もあてにはなりませんしね…
私がパラレルキャリアを始めたキッカケは、より人生を楽しみたいと思い始めたことからでした。
数年前は、会社から貰うお給料は、生活費や3人の子供達の教育費に消えていく、いわゆる「生存費」みたいなものでした。
でもパラレルキャリアを始めて、別の収入源を得ることにより「自分の楽しみのための資金」が出来ました。
今ある収入の枠の範囲でやり繰りしたり、我慢して過ごすって、ネガティブなイメージですよね?
でも自分のキャリアを積んで、キャッシュポイントを作ろう!と考えると前向きな気持ちになれた気がしたのを今でもよく覚えています!
何から始める?
では、もう一つ収入源を増やすといっても、何から始めたらいいのでしょうか?
副業と検索すると、たくさんの情報が出てきます。
でもいくら収入源を増やしたいからといって、ただアルバイトを掛け持ちする方法では、時間に縛られますし、しかも絶対体を壊しますよねw
AI(人口知能)の発達で、レジやタクシーも無人なり、通訳もいらなくになるように、今まで当たり前にあった仕事の多くが無くなる時代です。
質の違う収入を得る
では、自分のビジネス(雇われない仕事)を持つのはどうでしょうか?
ビジネスというと、少し大げさに聞こえるかも知れませんが、例えば月に3万円を得るスモールビジネスから始めてみることは、そう難しくはありません。
収入には労働収入や権利収入など違いがありますので、是非今の収入源とは違う質の収入を得る選択をしてみて下さい。
私もネットショップを作って物販をやってみたり、せどりやブログアフィリエイトをやってみたりと色々チャレンジしています。
会社員は、ある意味安定していますから、もし失敗したり、合わなかったとしても明日ご飯を食べるのには困りませんから、やりたい事にどんどんトライ出来ます。
そういう意味では、会社員複業って最強ですから、色々チャレンジしてみるのも面白いですね!
転職や起業というと、大きく環境が変わりますし決断も必要ですが、パラレルキャリアを始めることは、そんなにハードルは高くありません。
パラレルキャリアのメリット・デメリットは?
パラレルキャリアを始めて3年程になる私ですが、メリットもありますし、もちろんデメリットと感じる時もありますので、幾つか挙げてみました。
メリット
タイムマネジメントが上手くなる
複数の仕事を持つということは、当然ですが、時間の使い方が重要です。
どうやって時間を作り出すかを考えますから、必然とタイムマネジメントが上手くなります。
仕事以外のスキルが身につき、会社でも役に立つ
私の場合はパソコン音痴でしたが、副業をすることで、自然とスキルが身についたので、会社での書類作成や仕事の効率にもつながっています。
また、それぞれの仕事を客観的にみることも出来ますので、良い点、悪い点の分析が出来るようになり、違う視点からの改善が出来るようになりました。
新しい仲間が増える
新しい活動を始めると、今まで関わる機会のなかった人々と出会える点も大きなメリットです。
普段一緒に仕事をしている方とは全く違う考え方の仲間との出会いは、世界が広がり、とてもいい刺激を受けています。
会社をいつ辞めても大丈夫な自由
会社以外の収入源が増えると、仕事を辞めてもなんとかなるかなという余裕も生まれます。
絶対この会社で働かなくてはという観念から解放されたのはとても精神的に大きいです。
真剣に打ち込めることがあることの幸せ
会社で雇われて得る収入とは違い、自分が頑張った分が、数字という目に見えるカタチで、増えることは、とてもやりがいがあります。
自分で収入が決められるって、会社員とは違う頭を使いますし、やりがいのあることに打ち込めることは、幸せですね!
デメリット
次に、パラレルキャリアのデメリットについても書いてみたいと思います。
会社の規則違反に気をつける
副業やパラレルキャリアが認められている会社ならいいですが、もし認められていない場合は、会社に迷惑が掛からないようにする注意が必要です。
もし認められていたとしても、複数の仕事を持つことで、パフォーマンスが下がり周りや会社に迷惑がかかるようでは元も子もありませんので、どちらの仕事も優先順位をつけずにやることが重要です。
目的を見失わない
当然ながら、もう一つ仕事を持つということは、本業以外の空き時間や休日に時間を取るわけですから、時間が無くなることは事実です。
家族の理解も必要ですし、人生を豊かにするためのパラレルキャリアなのに、消耗してしまっては、本末転倒です。
何の為にやるのかの目的を見失わないようにすることも大切だと思います。
パラレルキャリアで自由な会社員を楽しむ方法
よく会社員は不自由だと言われますが、不自由に感じる大きな点は以下の2つではないでしょうか。
・決められたお給料
・時間の拘束
多くの人は、お給料が上がらないことに不満がありますし、頑張ってもお給料の上がるポイントが不明確だったりします。
私の場合も、今の仕事や会社は好きですが、お給料の面だけは不満でしたので、これは別の収入源を作ることで、解消されつつあります。
そして、時間の拘束に関しては、極端なブラック企業を除いては、工夫次第で改善できる点がたくさんあるかも知れません。
無駄な残業や飲み会を思い切ってやめることもひとつですよね!
自由を求めて起業をすることも素晴らしいことですが、十分な準備をしないまま先走ると、仕事が無くなる不安を抱える場合も少なくありません。
会社員のまま複数の収入を得ていた方が精神衛生上、いい場合もあります。
結局、今いる場所で、「働き方」や「遊び方」「休み方」の工夫が出来なければ、何をしていても不自由なのではないでしょうか。
自由な人って、環境にあまり左右されずに何をしていても、どんな時も自由ですよねw
私が思う自由な会社員とは、いつ会社を辞めても大丈夫な複数の収入源や楽しみや仲間がいる人ではないでしょうか?
自分の意志で決められるって、とても自由ですよね!
パラレルキャリアでそれが可能になると思っています。
まとめ
今回は、パラレルキャリアの始め方やそのメリットやデメリットについて書いてみました。
そして、もう一つ収入源を増やすことで、自由な会社員になるのも楽しいです。
もし今、働き方や会社や収入に不満があるのなら、転職や独立の前に、パラレルキャリアを実践して助走をつけてみるのもひとつの手段です。
あなたも色んなことにチャレンジできる環境にある会社員ならではのパラレルキャリアを始めてみませんか?